招待講演 「健康法、呼吸法と免疫力」

安保先生の本
日本ヨーガ療法学会の招待講演として、世界的免疫学者である 新潟大学大学院教授 安保 徹先生の
講演がありましたので、その内容をご紹介します。
安保先生は、多くの書籍も出版されています。東北の方言で優しい口調で分かり易くお話してくださり、
生命科学の一見難しそうな内容も興味深く聞く事ができました。

2008年1月10日に、安保先生は、私たち生命体が生きているとはどういうことなのだろう?という
つねづね頭を去らない疑問に直結する気づきがありました。
どうして自分は、こんなにも女性に惹かれるのだろうという悩ましい疑問も氷解したそうです。
そして、その気づきを得たことにより、がん細胞が持っている理路整然とした目的がくっきりと見え、
免疫力や健康法に関するエネルギー産生系からの理解を得ることができたそうです。

その内容は・・・
私たちの祖先は、約20億年前に、酸素のいらない「解糖系生命体」と、酸素に依存した
「ミトコンドリア系生命体」の2つの生命体が合体し、真核細胞の進化により、私たち「ヒト」と
なったのです。 男性の精子は、解糖系生命体であり、女性の卵子は、ミトコンドリア系なのです。
解糖系生命体は、分裂が盛んで、低体温と低酸素が好みです。エネルギーに瞬発力があります。
ミトコンドリア生命体は、分裂が少なく高体温と高酸素が好みです。安定と持続力のエネルギー
があります。 
子供時代は、解糖系エネルギーで、分裂を繰り返し全身が成長していきます。この時期は、瞬発力が
ありますが、持続力が少ないのが特徴です。
大人になると、解糖系とミトコンドリア系が調和を保ち、瞬発力と持続力のバランスがあるので安定
して仕事が出来る時期です。
しかし、この大人の時期に、多くのストレスを受け、無理をした生活を続けていると交感神経緊張に
より、血流が悪化し、低体温・低酸素・高血糖になります。
この危機を乗り越えるための生体反応の一つでもある、低体温・低酸素・高血糖は、解糖系の好みの
条件なので、解糖系生命体が優位になり、発ガンを導いてガンになるのです。
ガン細胞を調べると解糖系で生きていて、安定と持続力のミトコンドリア系が少なく、その為に体が疲れ
やすくなります。

40代を過ぎると、ミトコンドリア生命体が働ける環境を作っていくことが必要となります。
成長期ではないので、食事は小食を心がけ、からだの声を聴いて心身のストレス状態を観察しなが
ら、上手にストレスを対処していくことが大切です。
そして、安保先生の健康法の基本の③項目を日常生活で意識して実践していくこと。
  ①体を温める ②深い呼吸 ③腸内環境を整えて免疫力を高める
ガン細胞が出来るメカニズムをエネルギー産生系から知ることで、化学的な治療に頼ることがなく
安らかな気持ちでガンに直面し、私たちが本来持っている感性を取り戻すことで、ガンにならずに
元気に生きる方法も見えてくるように思えました。

     ガン細胞の本質を知ることの大切さを改めて感じた講演会でした。 
  
         ヨーガ療法の深い呼吸で自律神経を整えませんか?   
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