国民総幸福量(GNH)って何?

ブータン王国
上の写真は、ブータン王国の棚田です。 日本の里山風景のようですね。
インドと中国にはさまれたチベット仏教を国教とする、人口約70万人足らずの国です。

ブータン王国には、国民総生産量(GNP)ではなく、それにかわる国民総幸福量(GNH)というのが
あります。 国民の幸せに重点を置いています。

ブータン王国の首相は、国民総幸福量(GNH)の概念を次のように語っています。
「目的と手段を混同してはいけない。経済成長自体が国家の目標であってはならない。
 目標はただひとつ、国民の幸せに尽きる。 経済成長は、幸せを求めるために必要な
 数多い手段のうちのひとつでしかない。
 富の増加が幸福に直接つながると考えるのは間違いである。」

ブータン王国は、「世界で最も幸せな国」といわれていて、国民の97%が幸せを感じながら
生きているのです。
日本に住む私達は、物質の豊かさは充分にありますよね。 しかし、国民の幸せと結びついて
いるのでしょうか・・・。

先日、ブータン王国の子育てについてのドキュメンタリー番組が放送されていました。
(NHK BS 「プラネットベービーズ」)  その中で、ブータン王国の母親が、ブータンに昔から
伝わる ことわざを11歳の娘に伝えていました。
① 都会にあるものには価値はない。森にあるものは、小さいものでも価値がある。
   (小さくても価値ある物の大切さ。 自然の豊かさを忘れないでいてほしい。)
②大木も根から切れば倒れる。(何事も基礎が大事。)
③よい花の香は、いつまでも続く。(よい心がけでいれば、常に幸せでいられる。)

近年は、ブータン王国も経済的に少しづつ豊かになり、テレビも普及されたり、田舎に住む
子供達も学校に通っています。 母親達は、物の豊かさにより子供達が本当に大切なものを
失っていくのではないかと不安になっています。
日本にも、多くの古くから伝わることわざがありますよね。私も、祖母から教わった記憶が
蘇ってきました。 
「押してもだめなら引いてみな」「能ある鷹は爪を隠す」「案ずるより産むが易し」・・・。
 
この意味がわかるまでに時間がかかりましたが、大人になってから、苦しい時に、この
ようなことわざにずいぶんと励まされました・・・。
そして、ウパニシャド、バガヴァッド・ギーターなどのインドの聖典の中にも多くの
真理の宝石、心を豊かにしてくれる智慧の教えがあります。

今月のディーバの聖句瞑想「無常の財ではなく、常なる智慧の財を築け」は、金銀財宝は
はかなく消え去り、心の中の智慧は永遠に消えないので大切にせよ。という智慧の教え
です。

自分自身の心を豊かにし、精神性を高めてくれる[智慧の財]を築いていくことを大切にして
いきたいですね。

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