
生き生きとした活力にあふれる人に出会うと、元気をもらえますよね。
自分も、そんな魅力をいつも持ちたいと思うのですが、なかなか…なかなか…。
そんな思いもあって、今回は、活力=ヴァイタリティ(vitality)をヨーガでは、どのように得ようとしているか、考えてみることにしました。

セイタカアワダチソウ (花言葉は、生命力)
活力とは、普通でいえば、活動のもとになる力!“元気”、“やる気”といったものですよね。例えば、熟睡している時に、活力があふれているとは言わないことから考えても、この活力とは、“生きている価値をより輝かせる力”とも言えるでしょう。
では、私たちが「元気がある!」とか「やる気に満ちている。」あるいは、「輝いている!」と感じる時、心や肉体は、実際どんな状態なのでしょうか?
それを、ヨーガセラピー的に分析してみれば…
肉体は、まさに健康な状態そのもの!瞳は輝き、表情に迷いはなく、声も明瞭で、面倒な仕事がまいこんでも「大変だなあ…」とかぜんぜん口にせず、「やるしかないか!」といった感じで動いてゆく…、そんな様がうかんできます。
そのような活力は、“場”に良いムードを漂わせます。そして、活力に満ちた言葉は、そのすがすがしい心の思いが響きとなって声として顕された宝物!また、一所懸命に働く、その笑顔は戸惑いを払い、自らにも、そして周りの人々にも生きる力を膨らませます。

次に、プラーナと呼ばれる生命エネルギーの状態について考えてみましょう。活力に満ちた人々のプラーナは、肉体にバランスよく配置され、そのため身体も軽く感じられていることでしょう。
科学や医学では完全に証明できないこのプラーナですが、ヨーガでは、その重要性を強く訴えます。それというのも、プラーナが、呼吸、消化、感情、思考など、実はすべての活動に影響があるからです。
ヨーガを説明すると、「ヨーガって、呼吸が大事になんですよね?」等、呼吸に関する質問が、よく聞かれますが、これは、プラーナに関することを示唆してもいます。
近代ヨーガの草分け的存在であるスワミ シヴァナンダ師はその著で次のように説明しています。
「…心とプラーナは、いつも共にある。それが、たとえ鼻から体外へ出た息の動きの中にさえ、心は交じりあっている。…プラーナは、食物を消化し、血液を作り、栄養を脳や心に送り出している。これによって、心は考えることができ、宇宙の真理の探究も行うことができる。微細なプラーナ波動によって心は命を保ち、このおかげで人間は思考することができる。プラーナと心は、互いに支え合う関係にある。花と香りのように、もし一方がなくなれば、他方も存在しない。
プラーナーヤーマ、すなわち、プラーナの制御、呼吸のコントロールは、精神力を高め、思考を深め、精神を豊かにする。さらに精神集中と瞑想を助ける。心は、しっかりと落ちつく。プラーナーヤーマによって、心は次第に粗大なものから精妙なものを感知するようになる。…」
このようにヨーガでは、活力とは、プラーナの制御にも深くかかわっていることをあらためて思います。
そして、活力あふれる心の状態を考えてみましょう。
心こそは、活力をあふれさせる源です!それは、私達がやる気を失ってしまう時を考えれば、逆によくわかるかもしれません。自分が考えていることを頭ごなしに否定されたり、どうせ受けられない、わかってもらえない…、こんな思いを抱いている時に、やる気など湧いてくることはありませんよね。
ある会社では、活気のある職場を作るために心掛けたことの一つとして、問題発見や改善提案ではなく、目の前で、当たり前にできていることとは、実はうまく成功していることであり、それに気づき、認めるようにしていったそうです。
部下や仲間が苦労していれば、一緒に振り返り、アピールする点があれば耳を傾ける。具体的な目標があり、それを共に理解しながら仕事を進める仲間があり、かつその中で自分が認められ、大事にされている実感があれば、やる気はどんどん湧いてくるそうです。
こうしてみると、活力の顕れとは、肉体、プラーナ、そして、心の働きが、本当にうまく統合されたエネルギーの状態と言えるでしょう。

さて、今回のテーマで考えた、“活力”へのアプローチを、私達のヨーガスクエア ディーバでは、どのようにとらえているか、考えてみると…、
それは、伝統的ヨーガを応用したヨーガセラピーを用いながら、心身のリフレッシュ感をまず実感していただくことから始めていることに気づきました。
ヨーガを楽しみながら、自然体の自分を見つけること!
実は、それが活力を育むことにつながると感じています。
「今、生きている私」、「活動するこの身体」、そして、「色々な思いがめぐる大切な私の心」を、良い悪いといった自己評価抜きに、そのままに観て実感できるのが、ヨーガ・エクササイズの特徴です。
それは、私の全てを受け入れる、最高の肯定を生み出してゆくのですから…。
ヨーガ セラピーのエクササイズの基本の一つは、身体をゆっくりと動かしながら、呼吸をその動きにシンクロさせることです。ゆっくりとしたリズムに合わせ呼吸が落ち着き、スムーズな循環となります。この呼吸が整ってゆく様を実感してゆくと、自然に思考がシンプルになってゆきます。吸う息、吐く息、回数、身体の動き、それらを観察し続けることで、自分をしっかりと観る訓練が自然にできてゆくのですね。
このような呼吸の落ち着きは、自律神経系、内分泌系、免疫系にも良い影響をもたらしますから、当然のこととして、体調もよくなってゆきます。

そして、やはり、プラーナーヤーマ!プラーナ自体には、私達は触れることはできませんが、呼吸を通して、間接的にプラーナを制御することができるとヨーガの聖者達は教えてくださっています。呼吸法にも色々な種類―浄化的なもの、プラーナのバランスを整えるもの、思考を集中させるもの、あるいは拡散させるもの等―があり、そして、その具体的方法も様々です。やはり、プラーナーヤーマは、伝統的ヨーガの真髄でもありますし、繊細で難しい技法であることは間違いありません。
ディーバでは、初心者の方でも安心して呼吸法を行っていただけるように、まずは、呼吸を観察することを心がけながら行っています。
この呼吸の観察は、最近一般的に語られるようになってきた瞑想でも、その手始めとして勧められているようです。これは、呼吸を観察することで、雑念を振り払う目的でしょう。こうして多くの人々が認めるように、呼吸へのアプローチは、心身の効用が高いものなのです。そして、ヨーガの行法で、落ち着いた心身の状態が、ひとたび何かに集中すれば、輝かしい活力を自然と生み出すことになるでしょう!

こうして考えてみると、ヨーガの行法を実践し、その楽しさや大切さ、効果を実感できるのは、本当に素晴らしいことなんだと、ありがたい気持ちでいっぱいになります。
みなさん!どうぞ、ディーバへヨーガを楽しみに来てください。
心からお待ちしています。
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