月別アーカイブ: 2010年1月

知足のこころ

雪景色
私達は、何をどれくらい手に入れれば満足するのでしょうか?
自分にとって何が本当に幸せで、何が自分を不幸にしているのでしょうか・・・
科学技術文明の発達は、私達の日々の生活の欲望を満足させてくれました。
しかし、本当の心の満足は得られたのでしょうか・・・。
今の日本の不況は、物質の豊かさではなく、心の豊かさを求めるのに絶好のチャンスが
与えられたとも言われています。

では、「知足のこころ」とは、どのような心のあり方なのでしょうか?
知足、足るを知るとは?
ヨーガの八支則の一つである「勧戒(ニヤマ)」の中に、「知足」も含まれています。
「勧戒(ニヤマ)」とは、私達の内心の持つべき心、正しい心のあり方のことです。
以下は、「知足のこころ」を熟考するのに参考にしていただきたい言葉です。

①「知足・満足によって 無上の幸福が得られる」
           ~ ヨーガ・スートラ 第二章 42節より ~
②「探している幸せのすべて、すでに自分の魂の中にあることが認識できているなら
  その幸せのために 世界中を探し求め滅ぼす必要はないはすだ」
 「平和は 満足とともに始まる。今に満足して初めて静かになり、何をすべきかが
  聞こえてくる」
           ~ 現代人のためのヨーガ・スートラより ~
③「友好的な世界の中に私達は生きているのです。私達は、私達の成長を絶えず何とか
  助けようとしてくれるような友好的な事物に取り囲まれているのです。
  これが、真実の有様なのです。」
           ~ 真理への解放 46話より ~

知足のこころを知る、満足を知るのは、私達の心の働かせ方次第のようですね。
私達が自分の心を通して、私達の周りでの出来事をどう見るか、どのように判断するか
によって、幸・不幸にも、満足・不満足にもさせることができるのです。
足らないとばかりに、不満の日々を送る生活から抜け出す道も、心の働かせ次第なのですね。
満足の心を知ることで、他人と競ったり、羨んだりすることも次第になくなってきます・・・
すぐに、真実、真理を受け入れるのは難しいことです。
日々の生活の実践の中で、自分自身をよく観察しながら、心の豊かさを求め続けていきましょう。
 

ヨーガの瞑想法について

カイラス山
今回は、ヨーガの瞑想法についてお話します。
基本的には、ヨーガの瞑想法は以下の四段階に沿って実習されます。

①聴聞(シュラヴァナ)・・・聖典や聖話、師匠の話を聴聞すること。
②熟考(マナナ)・・・自分で繰り返し熟考すること。
           永遠なる真理に思いを凝らすこと。
③深い瞑想(ニディディヤーサナ)・・・無心の意識状態への深い瞑想のこと。
④悟り(ギヤーナ)・・・悟りの境地(閃きを得る)

仏教の瞑想は、①、②が欠落して日本に伝えられているとのことです。
①と②が無くては、無念無想の境地に入れるものではない。という考えを基に
ヨーガの瞑想では、①~②の瞑想法として、テーマを持って自分を調べることを
行っていきます。

例えば・・・
「自分が感謝したこと」「自分が怒ってしまった時のこと」など、その時の自分の
意識の動き方を調べつくすのです。
こうした瞑想の作業を繰り返すことで、自分の心を自在に制御できる能力が次第に
身についてきます。
日頃から人の話に耳を傾け、勝手な思い込みなどを無くすことも大切です。
自分は本当は何を望んでいるのか? 熟考を繰り返していると・・・
以外にも自分が本当は何を望んでいるのかを知らない、気づいていないことに
気づくこともあります。
頭を柔軟にし、様々な視点から、様々な立場に立って考えてみましょう。

「自分は、こんな考え方の人で、ずっと変わらない・・・」
「今の自分を変えることは無理だ・・・」 などの思い込みはありませんか?
それらの思いを手放す覚悟と共に、一歩前に進んでいきましょう。

ヨーガの勉強会で知り合ったエアロビクスの先生のお話です。
何回目かのヨーガの勉強会の最後に彼女が私に語りかけてきました。
「自分が思っているより、より良い心の状態があるんだ。ということをヨーガを勉強
することによって初めて気づかされました。そこに向かって更に勉強していきたいです。」
何か大きな発見をした喜びに目が輝いていたのがとても印象的でした。

さて、今年一月の聖句カレンダーは、「生まれて 進化せざれば 生まれざるに同じ」です。
ヨーガの瞑想法で、日々、自分自身を進化させていきましょうね♪

今年もよろしくお願いします。