月別アーカイブ: 2008年9月

夜と霧

夜と霧
「夜と霧」というタイトルは、夜陰に乗じ、霧にまぎれて
人々がいずことなく連れ去られ、消え去った歴史的事実を
表現しています。

この本の作者である精神科医ヴィクトール・E・フランクルは、
ナチスの強制収容所を体験し、そしてそこで生き抜き、
その後にこの本を出版しました。

永遠のロングセラーとなっています。
この本を読むと生きる勇気が湧いてきます。
人生に何かを期待するのは間違っている。
人生があなたに期待しているのだ。
そして、どんな人生にも意味がある。

生きることは日々、そして時々刻々、問いかけてくる。
わたしたちはその問いに答えを迫られている。
考えこんだり言辞を弄することによってではなく
ひとえに行動によって、適切な態務によって、
正しい答えは出される。
生きるとはつまり、生きることの問いに正しく
答える義務、生きることが各人に課す課題を果たす
義務、時々刻々の要請を充たす義務を引き受ける
ことにほかならない。

そして、もう一人知っていただきたい方がいます。
同じ時期に、アウシュビッツの収容所にいた
コルベ神父のことです。

収容所の11号棟の地下室に囚人に食べ物を
与えず、餓死させる餓死室というのがありました。
コルベ神父は、餓死室行きを命じられた他の囚人
の身代わりとなり、自ら餓死室へ、尊い命を隣人に
捧げました。
一緒に餓死室に入れられた周りの囚人が一人、
また一人と息絶えていく中で、神父は最後まで
賛美歌を歌い、皆を励ましたと言われています。

まさに彼は、人生が今、何を自分に求めているのか、
神父としての人生の問いに答えたのではないでしょうか。

月(チャンドラ) と 心の関係

お月見
今年の中秋の名月は、9月14日です。
そして、満月は9月15日となっています。

お月見は、旧暦の8月15日に月を鑑賞する行事と
して広まっていきました。毎年、日にちは違います。
中国から伝わってきていて、中国では、穀物の収穫を
お祝いし、「月餅」を食べるそうです。

日本では、平安時代から、季節のいい秋に観月の
宴会が開かれていてようですね。
江戸の時代になって、穀物の収穫蔡として、お芋や
月見団子などをお供えして、感謝しながら、お月見
をしていたようです。
現代では、あまり縁側?でお月見をしている家庭は
少ないと思いますが、風情があっていいもんですよね。

そして、月(チャンドラ)と、私達の心の関係ですが、
インドでは、月は感情、身体に大きな影響をもたらす
として、新月から14日間の月が星座に及ぼす影響や
満月から月が欠けていく過程での影響などを占星術
の中に取り入れてて占われています。
それほど、月(チャンドラ)との関係を重要にしています。
月は、出生とも関係していて、生死も潮の干満に関係
があるとされ、満月の日には自然分娩の出産が多いとも
いわれています。
最近では月(チャンドラ)が人間の視床下部という情動や
女性ホルモン周期、体温調節などを制御する脳に影響を
及ぼしているという研究報告も発表されているそうです。

秋空に広がる美しい月を眺めていると・・・・
新月に新しい事を始めて、満月にはその結果を受け取る
と考えて行動したり、月の引力の影響に身を任せる事で
自然に振舞えたりする事も、何ら不思議な事では
ないように思えてきます。
たまには、のんびりと一日の終わりに月を眺めて
地球、そして大いなる大宇宙との繋がりを心で感じる時間も
私達、現代人には大切なのではないでしょうか。