自我意識は一種の病気?「ヨーガヴァシシュタ勉強会を終えて」

ガンジス川の夜明け

質の高い人間になる為にはどのようにすればいいのでしょうか?ラーマ王子は苦悩の中にいます。 聖典ヨーガ・ヴァシシュタは、苦悩の中のラーマ王子が出家し、どのように生前離脱していったのかを、一般の方にも分かりやすく解説されています。この人生を上手に生きていく智慧がいっぱい書かれています。

「あらゆる事故、不安感、トラブル、それに邪悪な企みは自我意識や自惚れから生じて来ます。それ故に私は、自我意識は一種の病気であると思うのです。」 ~ 第一篇 離欲章 第3章 15章 3項より ~

自我意識(プライド)は、無いと困るのですが、多すぎたり、そのプライドを傷つけられた時の態度が問題で、その態度、振る舞いでその人の質がわかると云われています。私達は、一人で出来ることは何もないのです。誰かの力、助けを受けながら生活してます。 行者であっても同じで、村人の助けにより修行を続けているのです。会社の中、家庭の中で、誤った自惚れから生じた虚栄心により、自我意識が多いとどうなるでしょうか? 自己中心の社長の経営する会社は倒産するでしょうし、家庭も崩壊してしまいますよね。日頃から、生きる知恵、調和の力を養っておかなければならないのです。

川を下り海に出て航海するとき、最も大切なのことは何でしょうか?それは、地図・コンパス・そして、現在地がわかっていること。それは、私たちの人生も同じで、地図(人生設計)・コンパス(進むべき方向)・現在地(今の自分の立ち位置)をしっかりと認識していることが大切なのです。これを誤ると・・・空気の読めない人になってしまうのですよね。

自我意識を無くすために大切なのは、まずは「離欲」。そして、他の人の為に、他の人には出来ない事を、奉仕の心で行っていくこと。奉仕の心は自我意識を無くしてくれます。自分の都合を考えない行為。この行為こそが離欲の心となるのです。

自己中心の思いが強すぎて失敗しそうになった体験は無いでしょうか?意識を内側に向けて瞑想してみましょう。自分の体験の中から気づきが得られることでしょう。または、損得の感情を無くして、誰かの為に行えた行為があったかどうかも調べてみましょう。

◎次回の聖典勉強会は、6月を予定しています。

 

~   神戸元町三宮 ヨーガスクエア・ディーバ   ~